役者・赤座伴番ことハルの日常

演劇軍団ユニットCongrazieの赤座伴番ことハルの公式ブログ

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王の間へ入った俺は、一瞬我を忘れた。


お、親父・・・!?

職務中の王様が、何故か親父と重なって見えた。

「どうしたんですか?」
エリスの声に、俺は我に返った。

いや、なんでもない!

部屋の隅にある椅子に腰掛けて、王様が落ち着くまで待った。

「いやぁ、待たせてすまなかった。どうした、我が子よ」
一段楽した王様が、申し訳なさそうな笑顔で話しかける。
その笑顔も何故か親父と重なった。

あ、いや、色々と疑問があるので話を聞きたいなと思いまして。

「そうかそうか。で、何が知りたい?何を欲する?我が子よ」

まず、俺があなたの子供だっていうのはどういう事ですか!?

「あ、私も知りたい!その事は私も知らされてないんですよね!!」

「うむ・・・それは少し長い話になるんじゃが・・・」

顎を撫でながら王様が語りだす。

何故かエリスが、俺よりも目を輝かせながら首を縦に振っていた。